喪失感と六感
14th Mar,2019
喪失感と六感
14th Mar,2019
「なんか撮りたい」
という曖昧な気持ちを抱いた瞬間にライカを構えれるように。でもシャッターを落とすまで時間が必要。レンジファインダー特有のピンを合わせたりに時間がかかり、その間に構図も考えてしまう。もっと思うがままにシャッターを切り、抱いた感覚を写真に残せるようになりたい。もちろん修行が必要。今まさに文章を綴っている己の精神状態で常にいることができるなら、やりたいことの感覚に一番近い気がする。
いつも気になっていた風景。
M10になって気軽にトリミングをしている。なるべく自分のイメージに近いカタチにしたい、その作業の繰り返しこそが何かを届けてくれる。いいものを、いい体験を、いいトライを。
雲の位置が完璧で、すぐさまカメラを手に取り、設定しているだけで、雲はあっという間に。
人との出会いも似ている。
直感ですぐに理解できるものではない。ただ自分を似たような感性、というか部分をもっている人との出会いを振り返れば、自分の本能・感覚がその人に興味をもっていた。
もちろん職業も志も性格も外見も全然共通点がない。けれども個が放つ雰囲気というかオーラというか。具体化できない、まさに”空気”が自分の興味ボタンを押しまくる。だけでも厄介なのがすぐにはわからないところ。何度も失敗したし、裏切られたし、痛い思いの方が多い。ただそれを恐れないで、ドンドン突き進んでいくしかない。
あ、でもこれって写真も同じだ。と、カムバック。
悩みに悩んで、脳みそを焦がしながら、でも行動する。続ければ続けるほど、直感が冴え、うまく1枚に表現できる。そう考えると、喜怒哀楽が激しい自分は感情をプリントする機会に恵まれている。なんて素敵な境遇なんだろう。もっと悩み、純粋に楽しみ、包み隠さず怒り、たくさんの喪失感を味わうこと。自分らしく感情を表現して、その瞬間をキリトル、新しいモチベーションが産まれました。
なるべく身近な被写体を。
いつもの駐車場に差し込む光、朝日が差し込むいつもの窓、作業に没頭する自分を見つめるウェルコット、いつもの建造物と東京スカイツリー。
そう、この思考はループする。
記事内の写真で使用した機材
LEICA M10 Black Chrome
Leica_APO-Summicron-M 50mm f2 ASPH