LEICA NOCTILUX-M f1.2/50mm ASPH. 復刻
25th Aug,2024
LEICA NOCTILUX-M f1.2/50mm ASPH. 復刻
25th Aug,2024
癖のあるレンズを使ったことがなかった。
きっかけはそんなところだと思う。
いつの間にか購入から1年を超えたので振り返ってみようと。
ライカのレンズとしては4本目。
1本目はアポズミクロン50mm。
特にレンズに詳しくない自分は、M10と一緒に購入して一生このセットで構わないと意気込み評判が時に良かった高額なレンズを選んだ。今振り返るとなんでも良く写る素晴らしいレンズで、そのまま1本だけの世界で全然幸せだったと思う。ただこのレンズが基準になってしまった不幸さはある。
2本目はヘクター135mm。
某ップカメラで難あり品15,000円で購入。新しい画角が15,000円で体験できるなんて素晴らしいと買ってみた。こちらはこちらで僕は好きで状態は悪いのか分からないけど、現像時にゴミは取るので特に気にしていない。レンジファインダーで合わせるのが難しかったけど、長い距離を撮れるのは楽しかった。
3本目はズミルックス21mm。
“ちゃんとした”レンズをもう1本と思った時に、以前友人がこのレンズでポートレートを撮ってくれた写真のことを思い出したのがキッカケだ。ただ調べ調べど作例はなかなかヒットしない。100万をこえる高額なレンズなのもあり人気がないのか。ただそれがそそる。波撮影で良く活躍してくれている。
気がつけばズミルックスでf1.4の世界は知っていたはずだったが友人の癖の強い古いズミルックスで撮った世界観に衝撃を受けてグルグルボケを知ってしまう。アポズミの副作用なのか妙に惹かれてしまった。ノクティルックスに出会ったのはそんな時期でした。
大味というか単に極端なんでしょう、僕の性格。
大成しにくい効率の悪さ。自覚はしているが変われない。とにかく程よい商品に手が出ない。いづれ欲しくなるからと癖の強い方に向かってしまう。
流石に数百万する初代ノクチは無理。グルグルの極みだったけど僕は復刻に想いを委ねてみた。
古いレンズの滲むような描写や初代ノクチのような圧倒的なグルグルから比べてしまうと落ち着いた印象。でも条件が揃えばなんとも言えない柔らかい印象を独自のボケが与えてくれる。
と、今はf0.95やノクチ75mmのボケと比べることが出来るから言えるだけ。当初は少しのも足りない気持ちで「やってしまったかなぁ。。」と初めて買い物で後悔した。すぐに手放す段取りもしてしまった。けどネット出品している間にも中古の価格は下がり、売れかけた時もあったけど損失が大きくなりそうだから我慢して使うことにした。今思えば正しい判断だったと思う。
少し絞っての描写も綺麗。
ただMではなくSLをよく持ち出してしまう。リズミよく撮影できる方が楽しいから。
水彩画のように滲む雰囲気やピントが合っているのか合っていないのかどうでも良くなるような柔らかい雰囲気まで。綺麗に写すことが全てではない、そんなことを教えてくれるようなレンズだと今は感じてます。
一度は使いこなせないと後悔したレンズ。手放しかけたけど思いとどまって良かった。
リセールなど考えずどんどん使っていきたい。